さな・わーるど

〜花の庵〜

音なき声




音なき声

   〜カラカラ〜

冬の陽だまりの中で・・・

あちらこちらから
音なき声がする

耳を澄まして振り向けば
カラカラ・・・カラカラ・・と
風に鳴る声が聞こえる気がした

命を終えた花たちが
それでも尚
次の芽生えを紡ごうと
わずかに名残りを留めながら

私は生き生きと咲き誇っていた頃の
花姿を瞼に浮かべた

冬の陽だまりの中で・・・

かすかな光と戯れながら
そろそろ去っていこうとする花跡たちを
心にとどめておこう





 ポチッとよろしくm(__)m




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密やかに咲いて




密やかに咲いて
    〜クサアジサイ〜



雨上がりの山道を歩いていると
闇に浮んだように咲いていた
クサアジサイの花

匂い立つような夏草の中で
白い花はひっそりと輝いていた

季節のはざまの中に
まるで忘れ去られたように・・・

湿った風がさぁーと頬をなでて
白い花びらもチロチロ揺れる

私はここに居るんだよ
そんな風に揺れていた


 ポチッとよろしくm(__)m





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宴 〜オダマキ〜

  


〜宴〜
     オダマキ

こぼれる光を浴びて
苧環の花が咲き始めた

色とりどりの衣を纏い
ふるるんと初夏の風に揺れている

それはまるで華やかな宴のようだ
軽やかなリズムと娘たちのざわめき

ダンスをするもの・・
おしゃべりに興じるもの・・
歌を歌うもの・・

陽が落ちるまで続いた
華やかな宴

僕はその真ん中で
在りし日を思い浮かべていた


 

 ポチッとよろしくm(__)m





   
 

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〜ワルツ〜



ワルツ

   〜オダマキの花〜

風が吹くたび
ふるふると帽子が揺れる

木漏れ陽がふるたび
眩しげにうつむいた

時の使者が初夏を知らせ
私達の出番がやってきた

薄桃色、青色、真っ白の
とりどりの衣装を身に纏い

蒼空の下で踊るワルツ

小鳥たちが歌い
樹々は葉を揺らしながら
伴奏を奏でる

華やかなひととき
夢の時間


ワルツ 〜オダマキの花〜 (音源ONで見てくださいね)


ポチッとよろしくm(__)m






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晩秋の風〜アキノキリンソウ〜

画像は 日光の花・尾瀬の花のけんさん のものをカリしております。



〜アキノキリンソウ〜

吹き抜ける風が冷たくなり
陽だまりが恋しい野辺に
アキノキリンソウが咲いていた

小さな黄色の花達は身を寄せ合って
移りゆく時の流れを見送ろうとしている

尾花の白い穂が風に乗り
谷を渡った
いわし雲は高い空を流れて
山の彼方に向かっている

黄色の花は鮮やかに
今年の野の終焉を飾ろうとしていた

やがて白い精たちが降りる地に
かさかさと音を立てて
朽ち葉が舞った・・・

ポチッとよろしくm(__)m



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波模様 〜カタクリの花〜




〜波模様  カタクリの花〜

木漏れ日を受けて
花開いたカタクリの花

密やかにしまっていた
波の文様を

そっと見せてくれたんだね

遠い山並みを越えて

あなたに会いに来た
私の為に・・・・


ポチッとよろしくm(__)m





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淡紫の




心にそっと
淡紫の思いを積んで
ムラサキハナナが揺れた

幻のような
遠い昔の想い出が
淡紫の風になって
花の周りを回っていた

私はじっと佇んで
風が通り過ぎるのを見送っていた


ポチッとよろしくm(__)m





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花かんざし




〜花かんざし〜

山裾を黄色に染めて
きぶしの花がほころんだ

この花が咲くと春だよと
子供の頃、祖母が教えてくれた

花かんざしみたいだね・・・・

小さく手折り
そっと髪にさしてくれた
昼下がりの山裾の道

風香り、空青く
私の耳の横でチロチロと・・・

黄色のかんざしが小さく揺れた
遠い想い出


ポチッとよろしくm(__)m





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〜踊り子〜



〜踊り子〜

高い木立の木漏れ陽は
ちろちろとやわらかに舞い降りた

そこには冬の小人たちが
舞台の出番を待っていた

赤い衣装をまとい
そろいの帽子をかぶりながら・・

近くで鹿の鳴き声がする
冬鳥も小さな声で集っているようだ
私も切り株に腰を下ろそう

さぁ・・観客は揃った

しずしずと幕が開き
スポットライトを浴びた
赤い踊り子たちが
キラキラと浮かび上がった


ポチッとよろしくm(__)m



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寄り添いて

画像は風あざみazami*さんのものをお借りしております。



寄り添いて

    〜稚児ユリ〜

樹々の間から
万華鏡のように
ちらちらと降る木漏れ日
森の中は光と風の遊び場のようだ

立ち止まると足下には
稚児ユリの花が揺れていた
二つ並んで揺れていた・・・

紅い糸で結ばれた小さな花
束の間の逢瀬を
惜しむかのように寄り添いながら・・・

澄んだ風の音が
昔々の物語を運んでくる

心の片隅に棲みついて
捨てられずにいた小さな恋は
木漏れ日の森でふっと蘇った

ポチッとよろしくm(__)m



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